幼児期や小学生の子どもの可能性を伸ばすために親や大人ができることとは?

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YOKO

こんにちは!
WEBデザイナー&子どもプログラミング教室の先生の金原陽子です!
 @kinbara_yoko

わたしのプログラミング教室ではプログラミングスキルの習得だけでなく、子どもたちとの関わりを通して「生きる力」を育むことも大切にしています。通知表やテストなど点数で測ることのできない「非認知能力」と呼ばれるものです。

実は、点数では測ることができない非認知能力を伸ばすことが子どもの可能性を伸ばす鍵になってきます。そしてこの能力を伸ばす上で一番大切なのは『大人の関わり方と子どもたちとの対話』です。

この記事では、わたしたちが実際教室で心がけている関わり方をまとめてみました!

目次

非認知能力とは

非認知能力とは、知能検査や学力検査では測ることのできない、つまり点数化できない能力のことです。

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と言っても難しいので、具体的にどんな力なのかいくつか例を挙げます!

非認知能力の例
  • 自己肯定感:ありのままの自分を認め、自分の価値は自分で見出す力
  • 好奇心:やってみたい!知りたい!という気持ち
  • 自分で決める力:自分のことは自分で決められる力
  • 思考力:原因などを突き詰め考えて実行する力
  • 探究心:もっと知りたい!という知識を深めたい気持ち
  • 忍耐力:試行錯誤し続けられる力
  • やり抜く力:実現したい未来のために試行錯誤を楽しみながら達成できる力
  • 自己調整力:自分の状況を客観視でき、感情をコントロールする力
  • 協調性:他者と協力し調和をとりながら人間関係を築いていく力
  • 表現力:自分の状況や感情、伝えたいことを論理立てて表現する力

これらの力は習い事や塾に通って短期的に身につけるものではなく、日常生活の周りの人たちの関わりの中で長期的に身についていく力だと考えています。

そして夢を実現し、人生を豊かに生きていくためには非認知能力が不可欠だとわたしの経験からも感じています。

わたし自身の経験

わたし自身、小中高とスポーツ・勉強・習い事を一生懸命頑張っていました。俗にいう「優等生」。「自分の夢を叶えたい!」という思いがあり大学と大学院に進みましたがここで大きく躓きました。

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足りないものを補うためにスキルをさらに磨こうとしました

それでもうまくいくことはない、夢にだって近づけない、生きることだって苦しい。何年も試行錯誤する中で、上記に挙げるような非認知能力が自分自身に備わった時、その時からいろいろなことが前に進み、生きていくことも前向きに捉えられるようになりました。(正直10年ほどかかりました)

スキルは必要。でもスキルだけでは人生は豊かにならない。
子どもたちにはスキルと共に非認知能力を高めて夢を実現し、豊かで幸せな人生を歩んで欲しい。

そんな想いがあり、プログラミング技術も大切にしながら非認知能力を高められるような関わりを大切にできるプログラミング教室を開いています。

非認知能力を伸ばすための大人の関わり方

『待つ』ことを頭の片隅に置いておく

大人はどうしても子どもより考えられる知識も経験もあるので、ついつい先回りをしてしまいます。無意識のうちに。

先回りをすることが「子どものため」と思っている大人だっています。その先回りが子どもの考える機会・思考力を高める機会を奪っている可能性はゼロではありません。

  • 大人から見たらただの悪戯に見えるかもしれない。
  • 手が止まっていて何も考えてないように見えるかもしれない。
  • 遠回りに見えてもどかしい。

大人にとって悪戯に見えたとしても、それは何かを探求している姿だったりします。手が止まっているように見えてグッと静かに次の案を探しているのかもしれません。遠回りに見えて大人は正解を教えたくなるけど、子どもたちは実は自分で試行錯誤することを楽しんでいる可能性だってあります。

子どもは大人が思い付かないようなアイディアを生み出す天才です!

大人の価値観に無理にはめ込まないで。子どもが求めてもないのに口を出したくなったり先回りしたくなったら、

  • 一呼吸ついて待つ
  • 子どもが何を考えて今の行動をしているのか観察し、理解しようとする
  • たとえ遠回りだったとしても子どもの好奇心を尊重し、「やってみる」ことを大切にする

口を出したり、先回りする方が大人にとったら楽だったりしますが、子どもが思考力を伸ばすための大事な時間だと思って

子どもを信じて待つ

まずは『待つ』ことから始めてみてください!

何に困っているのか言葉を引き出す

そうは言っても子ども自身が自分でできないこと、手助けが必要なことはたくさんあります。この時も一呼吸置いて待ってください。大人が勝手に困っていることを予測して手助けすることは控えてください。

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じゃあどうすればいいのか?

今何に困っていて、どうして欲しいのかを自分の言葉で表現できるようサポートしてください!

言葉で自分の状況を説明できると様々なことができるようになります。

言葉で表現することでできるようなること
STEP
自分の状況を言葉で説明できる(表現力)

言葉にすることで今の状況を筋道立てて整理することができます。

STEP
自分の状況を客観視できる

言葉にすることで自分の状況を把握することができます。

STEP
これからどうすべきか、何が必要かを考えることができる(思考力・探究心)

状況を正確に把握することで、次に何をすれば良いかが見えてきます。

STEP
助けが必要であれば的確に言葉で伝えることができる(協調性・表現力)

状況を自身で理解しているので、冷静な判断ができます。

STEP
自己調整力が高まる

自身の状況を言葉にし整理しているので、自分の行動や感情をコントロールできる能力が高まります。

大人だって自分の感情をコントロールしたり、今の感情や状態を正確に言葉にするのは難しいです。

YOKO

だからこそ、言葉にすることの訓練が必要です。

自分の行動や感情をコントロールする能力は言葉で表現し、自分の状況を把握することから始まります。

大人は先回りした方が楽かもしれませんが、時間をかけて「何に困っているのか?」「どうしたいのか?」「今はどんな状況なのか?」一つ一つ言葉にできるようサポートしてみてください。

失敗に寛大になる

「失敗するのは良くないこと」

このようなイメージが強い人は多くいると思います。

YOKO

誰だって失敗なんてしたくないですよね…。

しかし、挑戦をすれば失敗が必ずあります。大切なのは「失敗しないこと」ではなく、「失敗から何を学ぶか」

大人は子どもより経験があるので「こうやったら失敗するだろうなぁ」ということが見えることがあります。でも、子どもの意見や考えを尊重し、先回りしない。

口癖は「まずはやってみよう!」

うまくいかなくても「ほら言ったじゃん!」とは言わない。失敗を否定しない。

「どうやったらうまくいくんだろう?」という、失敗を前向きに捉えられるような言葉を投げかけます。

  • 何事もはじめからうまくいくことはない
  • やってみることの大切さ
  • 失敗を学びに変える思考回路
  • 失敗してももう一回やってみればいい

これを知った子どもたちは、失敗を恐れることなく思い切って挑戦し、一生懸命試行錯誤し、最終的に『やり抜く力』に繋がります!

目標が「失敗しないこと」から「挑戦すること」に変わったとき、想像もしていないような未来が実現できるのではないでしょうか。

正解は教えない

子どもが困っていたらすぐ手を差し伸ばす、すぐに正解を言う。子どもも分からなかったらすぐ正解を求める。多くの人が正解することを正義と信じ、不正解することがよくないことと捉えています。

でもこれまでも、そしてこれからは今まで以上に時代が移り変わり、時代に応じて以前正解だったものが不正解になり、新しい価値観が正解になっていく。そんな時代がやってきています。

これからの時代に必要な力

好奇心、思考力、探究心を駆使して状況に合わせた最適解を自身の力で求めていく力

誰かの言った正解ではなく、多くの情報や試行錯誤の結果から自身が導き出す『最適解』を求め、これを自他ともに納得できるように根拠を述べる力が求められます。しかし、この力は自分で主体的に試行錯誤することでしか身につきません。

大人が教えるべきことは「正解」ではなく、最適解に辿り着くためのプロセスです!

先ほどお伝えしたこととかぶってしまいますが、答えはすぐ言わず、何に困っているのか傾聴し言葉を引き出し、自分なりの答えに辿りつくためのヒントを出してみたり、考え方を伝えてみることで子どもたちが思考できる状態を作ることに大人は集中することが重要です。

大人が勝手に人と比べない

子どもたち自身が自ら競争しあったり、番数を出して今の自分の状況を客観的に把握するなど、自分を高めるために比べるということは重要な役割を果たしています。

その一方で、子どもに悪影響な比較も存在しています。

「○○ちゃんはこんなにできているのに、あなたは本当にダメ」

「○○くんはこんなにできているんだって」

というように外野が頼んでもないのに勝手に比較し、自己を否定するような比べ方をする場合です。

自己を否定するような言葉を日常的に投げかけていると、大人になっても「どうせ自分なんて…」と自分を自分で傷つけるようになります

大人は良かれと思って行っていることもありますが、言葉のかけ方には気をつけなければとわたし自身も思っています。

やり抜いた時や小さな成長を見逃さない

比べる言葉には気をつけるということをお話ししましたが、外野が比較していいこともあります。

それは

昨日、1ヶ月前、1年前の同一人物で比べる!

ということです!

身体の成長がみんな違うように、脳の成長だって人それぞれ、興味を持つことだって十人十色。誰かや平均的な成長で比べるのではなく、その子自身の成長に着目することが大切です。

「1ヶ月前に比べてこんなことができるようになったね!」など、一人一人の変化に気づくことを大切にしています。

また、何かをやりきったタイミングにはすかさず「がんばったね!」と声をかけます。

  • 自分でやることを決める
  • 時間をかけて試行錯誤しながら取り組む
  • 最後まで諦めずやり切る

これは子どもに限らず、全員が難しいことです。それを辛抱強くやり抜いた過程がすごいんだよというように伝えます。

YOKO

成長や達成したことに対して褒められた時の子どもたちは照れながらもとても嬉しそうで、こちらもとっても嬉しくなっちゃいます!

比べるのは同一人物の過去、やりきるまでの過程に評価をする!

周りの大人が子どもを認めるような言葉を投げかけていると、子ども自身もありのままの自分を認められるようになり、自己肯定感が高まる土台になっていきます。

そして、やり切るまでの過程を評価すると、子どもたちはもう一度試行錯誤してがんばってみようという気持ちが高まり、『思考力・探究心・忍耐力・やり抜く力』に繋がります!

叱る時だって必要

子どもの可能性を伸ばすために「叱らない育児」という言葉もありますが、わたしの中でこの時だけは本気で叱る、もしくはしっかり伝えると決めていることがあります。

子どもを叱るとき
  • 自分を大切にしていない時
  • 相手を大切にしていない時
  • ものを大切にしていない時

倫理的に許すことのできないことに対しては叱る理由も添えて、きちんと伝えることも大切です。可能性を伸ばすためならなんでも自由という訳ではありません。「大人が叱ることはしてはいけない、叱らないんだったらなんでもしていい」と言った間違った基準で、人に判断を委ねるような人間に育って欲しくもありません。根拠を明確にしながら、自分で考えて規律を守ったり、行動できるようなサポートすることも大事だと考えています。

親からの信頼が一番の子どもの自信になる

なんだかんだで子どもは親のことが大好きです。親からの

『あなたなら大丈夫。できるよ。辛くなったらいつでも帰っておいで。待ってるから。』

という言葉は誰からの言葉よりも子どもたちを強くします。

安心できる場所、信頼できる場所があるだけで、外で失敗も恐れず挑戦できる・試行錯誤する忍耐力にもなる・やり抜ける。

家庭の役割として一番大事なのは『安心な場所を作ること』と考えています。

まとめ

非認知能力を高め、子どもの可能性を広げるために大事なのは全て大人の関わり方!

習い事以前に、子どもの可能性を広げるには大人の関わり方がとても重要になってきます。

日常の子どもたちの姿を今一度見つめ、大人の発する言葉や関わり方を見直すきっかけになれば嬉しいです!

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